2025年大阪・関西万博のスタッフ用ユニフォームに採用
木の糸コンソーシアム(共同事業体)の4社がサプライヤーとして、国産木材(間伐材)を原料とした、天然繊維「木糸」を素材に、2025年大阪・関西万博のスタッフ用ユニフォームを提供することになりました。
木の糸コンソーシアムは、株式会社和紙の布、株式会社いろどり、根羽村森林組合、株式会社Circulifeの4社に協力(参加)いただき、大阪・関西万博の運営参加(ユニフォーム)へサプライヤーとして協賛(参加)します。
国産材(間伐材)から生成した木糸
1.木糸とは
「木糸」とは、国内の針葉樹(スギ、ヒノキの間伐材)を原料に、木の成分からセルロースを抽出し、そこから和紙を生成し、木糸を作成したもので、天然の木材を原料として作られる繊維素材です。これは、セルロース繊維とも呼ばれます。「木糸」は、その天然の起源と環境への優れた適応性から、さまざまな用途で使用されています。「木糸」は持続可能な原材料である木材を使用し、製造過程で化学的な処理を必要としないことから、環境に優しい素材とされています。また、木糸製品は生分解性であるため、廃棄物の問題を軽減します。
※木糸(モクイト)は、株式会社和紙の布の登録商標です(商願2012-079606)
2.化学繊維による海洋汚染の解決へ
化学繊維による海洋汚染は、プラスチック製品と同様に海洋環境に深刻な問題を引き起こす一因です。マイクロプラスチックによる海洋汚染は、現代の環境問題の一つであり、世界中の海洋生態系に深刻な影響を及ぼしています。マイクロプラスチックは、プラスチック製品が自然環境で分解され、工業プロセスや洗濯などの活動によって生じた微小なプラスチック粒子のことを指します。これらの微小なプラスチック粒子は、一般的に5ミリメートル以下の大きさで、肉眼ではほとんど見えませんが、海洋生物や生態系に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
一方、生分解性に富んだ「木糸(天然繊維)」は、プラスチック繊維と比較して自然環境で分解しやすい特徴があります。これにより、海洋プラスチック汚染の問題を軽減できます。
3.全国4ヶ所の森林認証材を使用
森林認証(FM認証:Forest Management:森林管理)は、森林の持続可能な管理と生態系保護を促進するための重要な取り組みの一つです。森林認証は、森林が環境、社会、経済の側面で持続可能に運営されていることを保証するためのプロセスで、国際的な認証機関によって認定された森林管理標準に基づいて行われます。森林認証は、森林内の生態系多様性を保護し、維持するための基準を設けています。これには、生態系における異なる生態的ニッチや生態学的なプロセスの保護が含まれます。このようなアプローチにより、絶滅危惧種の保護や生態系の健全性の維持が支援されます。今回、「木糸」の原産地、大阪府河内長野産、徳島県上勝町産、長野県根羽村産、熊本県天草産、小国町産材は、森林認証を取得しています。
大阪・関西万博の運営参加への協賛に協力する企業は以下の4者です。
【協賛協力企業】
会社名:株式会社和紙の布
住所:大阪府阪南市下出305-1
代表:阿部 正登(アベ マサト)
事業:繊維業
詳細:https://www.washinonuno.com
会社名:株式会社いろどり
住所:徳島県勝浦郡上勝町福原川北100番1
代表:横石 知二(ヨコイシ トモジ)
事業:農産物及び林産物の加工、販売
詳細:https://irodori.co.jp/
会社名:根羽村森林組合
住所:長野県下伊那郡根羽村田島407番地10
代表:大久保 憲一(オオクボ ケンイチ)
事業:林業、製材
詳細:https://nebaforest.net/
会社名:株式会社Circulife
住所:熊本県天草市五和町御領6290-1
代表:川原 剛(カワハラ ツヨシ)
事業:木糸卸業
詳細:https://circulife.jp/